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トータスマミーの独り言


by dmm8649

ウエルネス フエアー 追伸

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阿波藍染 と しじら織り スポーツ素材の吸湿発汗地 などの 今思えば
改良点も多々思ってしまう作品群・・・その当時は 必死になって 手探りの
パターン作り・・・草創期の思い出の品々を 見ていただけて 嬉しかった。 
今なら もっと 楽しさ と 遊びを 取り入れるゆとりが あるかもしれない。

生まれてはじめて 介護服を承り品として ご注文を頂戴したのは T病院の
特別病棟の子供さんたちのだった。 紹介してくださる方の車ではるばる
伺った 三重扉の向こうの世界・・・一番感動したのは 看護婦さんたちの
御姿だった。 少しでも 明るく 楽しい生活の場にしようと 様々の工夫が
されていて 恐らく実の親にも負けない愛情を 降り注いで御世話していらっしゃった。
一日に三足は はいている靴下を食べてしまうので その冷たい素足に
心痛めていた まだ若い看護婦さん・・・水頭症の子供さんに 一生懸命 童謡を
唄ってあげている看護婦さん 半分眠りの世界に居る女の子を抱きかかえて
ゆりかごのように身体をゆったりゆすっている看護婦さん  控え室で 白衣のまま
恐らく子供達の衣類の補修で ミシンにむかっている御年配の看護婦さん・・・・
歳月の彼方とはいえ なんとも 暖かく 感動的な世界だった。
婦長さんや 病室の責任者の方が ちゃんとした服を着せてやりたいのです
といって 今借り着のように着せている 男の子は ブルー 女の子は エンジの 
大人サイズらしい ゆったりしすぎている服の 洗い代えを 何枚か貸し出して
下さって 看護婦さんたちと 五人がかりで 採寸した寸法を基本に できるだけ
明るく 楽しい服をとのご御要望を頂いて 私の 全身から汗が吹き出る想いの
奮闘がはじまったのを 今は 懐かしく思い出す。 それを原点として ユニバーサル
フアッションの勉強が 私なりに始まったのだった。 家庭科 と 体操の時間は
ひたすら 早く時間の過ぎることを祈ってしまう 不器用が服を着ているような
私が 人様の衣服を 扱うようになろうとは 思ってもみなかったことなのだ。

母が恐らく 人並み以上に 器用で センスのある人だったので なにもかも
おんぶ抱っこの私だったから はるかはるか雲の彼方から地上をのぞき見て 
はらはらしていないだろうか・・・。
by dmm8649 | 2008-07-03 21:01